春のにおい
最近あたたかくなってきた。
歩道の並木に目をやると 白木蓮の花がとても綺麗に咲いていた。春の雨で花が地面に落ちて濡れており、桜と同様に儚くて寂しい気持ちになる。
昔から春のにおいとゆうものが好きだ。
冷たかった空気が一気に生ぬるい空気に変わると なんだか心がわくわくしてくる。
春のにおいといっても 梅の香りが蒸気になっていると聞いた。どこか遠くで咲く梅の花から放たれているその香りは 特に雨の後は強く感じる。
春は出会いと別れの季節。私の今までの人生で重要な出来事は春から始まっていた。日本では仕事も学校も始業は殆どが4月なので、同じように感じている人はきっと多いだろう。嬉しいことも寂しいことも春が多かったので自然と過去の出来事を思い出す。
恋が始まるのも春が多かった。厳しい寒さで冬眠していた女が いとも簡単に乙女になってしまう不思議な季節だ。
現在恋はお休み中だけど、この季節の空気に触れると胸が勝手に高鳴ってしまう。そして自分がまだ女であるとゆうことに気付かされる。
春の生ぬるい夜の帰り道、昔の恋愛を思い出し胸がぎゅっと痛くなった。またそんな恋愛をする日が来るのか来ないのか。全く未知だけど、恋は突然始まるから楽しいのだと思う。
もう一度恋愛するなら やっぱり春に始まってほしい…。